自毛植毛の手術後に起きるショックロスとは
自毛植毛を考えている方は、「ショックロス」という言葉をネットなどで目にしたことがあるのではないでしょうか?
恐ろしい名称だけに、不安になりますよね。
そんな不安を抱えたまま自毛植毛を受けないためにも、ショックロスについて事前に理解しておきましょう。
今回は自毛植毛後にショックロスが起こる原因や確率、予防法をご紹介していきます。参考にしてください。
ショックロスとは自毛植毛後に一時、抜け毛が増える現象
ショックロスとは、自毛植毛をしたあとに一時的に脱毛、いわゆる抜け毛が増える現象をいいます。
まだ、医学的にも分かっていない現象の一つですが、「移植した髪の毛がまだ生着していないため」「毛包が休止期に入り、元の正常なヘアサイクルに戻ろうとしているため」「自毛植毛をした影響で移植部分や麻酔部分の頭皮がストレスを受けて、髪が休止期に入るため」など、さまざまな原因が考えられています。
ショックロスという言葉はとても衝撃的ですが、自毛植毛をしたあとの副作用のようなものです。
どんな手術にも少なからずデメリットはあります。
ショックロス現象はいつから起こるのか
ショックロスによる抜け毛を感じる時期や期間には個人差があり、2週間後から起きる人もいれば、3カ月後に起きる人がいます。
もちろん、手術をした全員が抜け毛が増えたと感じるわけではなく、全く感じなかったという人もいます。
2回の自毛植毛を受けた人で、1回目は抜け毛を感じたが2回目は一切なかったというケースもあります。
一時的な脱毛なのですが、薄毛を治したくて手術を受けたのに増えた髪が抜けてしまうことでストレスや不安を覚える人もいます。
しかし、やがて新しい髪の毛が生えてきて元通りになるので、必定以上に心配することはないでしょう。
心配しすぎると、そのストレスが原因となり、さらに抜け毛が増えることもあります。
ですから、誰でも起こりえる現象と思い、考えすぎないことが大切です。
また、脱毛は頭部の髪の毛が全体的に抜けていくわけではく、10~15%の髪が抜けていくと言われています。
生えている髪が100%とすると、その内の15%程度であれば見た目もそこまで変わらず、周りから気づかれることもないと思いますので、ご安心ください。
抜けてから新たに髪が生えてくるのは、およそ4カ月~半年です。
最初のカウンセリングの際に、これらのことは医師からしっかりと説明してもらえると思います。不安なことやわからないことは、事前にきちんと質問をして聞いておいた方が良いでしょう。
自毛植毛で髪が抜ける範囲とは?
髪が抜けるのは、自毛移植した周辺部分の既存の髪と麻酔をした範囲、移植元のドナー部分です。
まったく関係ない部分の髪が抜けるわけではなく、例えば頭頂部に移植した場合は、頭頂部周辺と麻酔をした範囲、移植元のドナー部分の髪が抜ける確率が高いでしょう。
ただし、実際には個人差があるので、ドナー部分しか抜けないこともありますし、どれだけ抜けるか、いつ抜け始めるかなどは実際に様子を見ていかないとわかりません。
また、医師は既存の毛根部分にダメージがないように手術をしますが、自毛植毛はどうしても多少のダメージを与えてしまいます。
そのため、どうしても抜け毛がこわいと考えている人は「薄毛がちょっと気になる」くらいの部分に植毛をするのは避けた方がよいかもしれません。
現在は、プロペシアなどの内服薬やミノキシジルなどの外用薬で治療することもできるので、AGAであればこれらも視野にいれてみてください。
自毛植毛後に抜け毛がひどい場合には、一度クリニックで医師に診断してもらうと安心でしょう。
ショックロスが起こる確率
ショックロスの症状は、男性よりも女性に多くみられます。
その理由の一つとして、男性より女性の方が髪の毛が細いということがあげられます。
そのため、太い髪の毛が多い男性より髪の毛が細い女性に起こる確率が高くなるのです。
しかし、女性はショックロスが起こる可能性は高くなりますが、回復も早いといわれていますので、時間がたてば男性も女性も同じ効果が得られるでしょう。
全体的な確率としては、自毛植毛をした方の約20%の人に抜け毛が増えるとされています。 ということは、残りの80%の人は手術後のショックロスの脱毛に悩んでいないということになります。
確率的には、抜け毛が起こる確率は高いとは言えないでしょう。
自毛植毛でショックロスが起きた時の対策
ショックロスが起こった時の予防や対策として、ミノキシジルの外用薬を使用することは有効とされています。
ミノキシジルはテレビでも宣伝しているので知っている人も多いではないでしょうか。
もともと高血圧治療薬としてアメリカで開発された医薬品ですが、現在は世界的にAGA治療薬として処方されている安全な医薬品です。
外用薬であれば、ドラッグストアで購入することも可能ですし、医師に処方してもらうこともできます。
ミノキシジルには、血管を広げて頭皮の毛乳頭細胞、毛母細胞が活性化されることで、必要な栄養素が毛包に運ばれて髪が生えてくるという効果が期待できます。
そのため、抜け毛が気になるところに塗布することで、太く健康な髪が生えてくる手助けをしてくれます。
また、クリニックに相談すれば内服薬のプロペシアも処方してくれることもあります。
プロペシアもAGAの治療薬として幅広く使われている内服薬で、発毛のサイクルを正常にする働きがあり、男性ホルモンの一種で抜け毛の元凶とされるDHTの生成を抑制してくれる効果があります。
これらを予防や、手術後に抜け毛が増えたと思ったら使用してみるのも良いでしょう。
ただし、この2つの予防のデメリットとしては、男性のみに有効で女性は使用することはできないということ。
女性は、プロペシアは使用できませんが、ミノキシジルなら濃度を少なく調整すれば使用できることもあるというので、医師に相談してみてください。
【自毛植毛とプロペシア、併用はできるの?効果はどうなの?】のページでミノキシジルやプロペシアの使用についてはまとめていますので、詳しく知りたい方はご覧ください。
2つ目の対策として増毛パウダーを使ってみることもおすすめです。
増毛パウダーとは、レーヨンや炭などを配合したパウダーで、振りかけると髪の毛の1本1本に付着し、太く見せることができます。
そのため、使用した箇所の髪が増えたように感じる不思議な商品です。 これは、男性だけでなく女性も使うことができる商品です。
現在では、ネット通販でたくさんの商品が売られているので、自分の髪色に合わせたものを見つけて購入しましょう。
自毛移植したあとに振りかけるので、頭皮に悪影響はないのか心配する人もいますが、手術後の炎症反応はおよそ1~2週間で収まるといわれています。
そのため、1~2週間後でしたら増毛パウダーを振りかけても全く問題ありません。
それでも不安な人は植物性の繊維を使っているものを選んでみてください。
人の目が気になるという人は、外出時のひと手間で人の目が気にならなくなります。
また、落とすときはシャンプーで簡単に洗い落とせます。手軽なので、とても人気の商品です。
まとめ
自毛植毛後のショックロスについてご紹介しましたが、一時的な抜け毛ということ、時間が経てば元通りになるということがお分かりいただけたと思います。
もし起こってしまっても、しっかりと予防や対策をすれば乗り越えられます。
自毛植毛のショックロスについては、インターネット上に実体験が多くアップされていますので、参考にしてみてください。
術後は傷跡や過ごし方など他にも注意点がありますので、【自毛植毛の術後の過ごし方と注意したいポイント】も合わせて確認しておきましょう。
- 参考文献
・親和クリニック https://shinwa-clinic.jp/
・紀尾井町クリニック https://www.nhtjapan.com/
・女性の薄毛研究室~FAGA Lab~ https://www.agaskin-woman.jp/lab/
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