「社外ライフワーク」をやる人、やらない人の違い。そしてその後の人生は?

2023/07/17

俺活入門20230602どの時代にも社会課題を発端とした「社会のうねり」がある。例えば大正時代なら「民主化の黎明」などだが、現在の“うねり”の1つが「働き方の多様化」だ。リモートワーク、副業・複業、転職、定年後の働き方などが大きく変わり、「働き方が人ぞれぞれになる=働き方の民主化」の時代ともいえる。

では、どのような人が時代にマッチした働き方ができているのだろうか? 当欄の主要読者である定年前後の人の場合、定年後に文化的で幸せな働き方や生き方を得ている人の多くは「社外でライフワークに挑戦する意思があった」人だ。今回は「社外ライフワークをやる人、やらない人」をテーマにお送りしたい。


■会社の仕事だけやっていると危険

会社の仕事だけをやっていると、会社の資産や技術を使ってお金を稼ぐ手法しか分からない。その仕組みから外れると何もできなくなる。定年後、運良く過去の仕事の延長で働き口が見つかっても、その仕事が本当に好きで得意だったのか分からないまま。結局、最後まで「選べない人生」を歩むことになる。

そうならないためにも、早いうちから自分が本当に好きで得意なことを会社の外で見つけるべきだ。これは、定年後に文化的で幸せな働き方・生き方を得るために必須の行動ではないだろうか。


■背徳感を覚えても社外活動をした方がいい

自分が好きで得意な仕事や趣味に気づき、それを社外でやってみる。英会話教室、登山サークル、旅行会社…など、収入の有無に関係なく、自分の看板・自分の責任で人を集めてみる。

そうした社外ライフワークをすることに背徳感を覚える人もいる。しかし、それに負けては自分の人生が台無しになる。水面下で、自分の人生のために自分の旗揚げをする。これを40~50代のうちにやった人と、そうでないまま定年を迎えた人では、その後の人生がまったく変わる。


■会社が自分の一部だという考え方を

定年の60歳以降も人生は続く。いずれ自分でなんとかしなければいけない。そうと分かっているのに何も準備をせずに過ごすのは「ゆでガエル」に等しい。

とはいえ、「ライフワークしなさい!」と強要されるのも不自然。別にやらなくてもいいのだ。でもどうせなら、定年後も楽しい文化的な人生を送りたいものだ。そのためには、好きで得意なライフワークをとっとと始めてしまうことだ。


■社外ライフワークをやる人、やらない人

社外ライフワークを早いうちに始めた人は、自分の資産と能力と技術でいろいろなことに挑戦し、失敗する経験も得る。これをまったくやらないで、会社を辞めた後に分不相応な投資などでいきなり勝負をかけるのは危険。これで借金を背負う人がとても多い。

会社員のうちから小出しにジャブを打ち続け、アテ勘を磨いていく。これなしに自分が好きで得意なライフワークを始めるのはハンデがある。もちろん、そんなことをしなくても人生は楽しいかもしれないが。

働き方、生き方は多様化し、正解はそれぞれのなかにある。幸せボタンも多種多様。ただ、正解を見つけるための選択肢は多い方がいい。

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この記事のライター

潮凪 洋介

潮凪 洋介

エッセイスト・作家。著書累計70冊、168万部。「男の色気のつくり方」「もういい人になるのはやめなさい」「バカになれる男の魅力」「アナザーパラダイスの見つけ方」「自分の壁の壊し方」など。大人の海辺の社交場「芝浦ハーバーラウンジ」をプロデュース、累計7800人が参加。ライフワーククリエイト協会を設立、「会社でも家でもない”サードプレイス“で好きなことでライフワーク起業しよう」をテーマに講座を実施。


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