【生涯現役本】田淵正浩著『レジェンド男優の食事術』(秀和システム)〜ベテランAV男優の超健康法

レジェンド男優の食事術

著者は現役生活30年超のAV男優(1967年生まれ)。これまで1万人以上の女性と共演してきた。そんな著者が独自の健康法を考案し実践。現在は、その知識と経験を伝える講演やワークショップも開催。健康指導士の肩書も持っている。

まえがきで、著者は20代後半で体調不良に陥り「ナチュラル・ハイジーン」という食事(ベジタリアンに近い)を主とした健康法に出会い、生活習慣を改めたことでパワーを取り戻したという。

同書の内容は科学的エビデンス(根拠)にのっとっているとはいえないと前置きし、完璧を目指すのではなくほどほどの「ゆるやかさ」のある食事術だという。

第1章は、食べ物よりも食べ合わせと食事時間が重要。

田淵式では、1日を排泄(はいせつ)、食事、消化の3つの時間帯にわけて考えるのが基本。著者は4時に起き、22時に寝る生活をしているという。

この場合、4時〜12時は排泄、12時〜20時は食事、20時〜翌4時は消化と考える。

ただし、この時間帯を同時刻で厳密に考える必要はなく、8時間刻みで考えればOK。

酒席への誘いがあれば参加もOK。ただ、それで体調が悪くなるなら、意識すること。

食材の基本は、生の、できれば旬の野菜を積極的に。そして、炭水化物+タンパク質の組み合わせを避ける。

満腹感ではなく、噛む回数を意識すること。

これらも「絶対」ではなく、使えそうなところを自分なりに寄せてみる感覚でいいという。

第2章は、間違いだらけの食材選び「正解」はこれだ!

食材はできるだけ生、ないしは生に近い状態が理想。野菜だけでなく魚介類の生食もおススメだ。

野菜は旬のものを積極的に食し、塩分は意識して控えめに。

炭水化物は、小麦より米。またビタミン摂取という意味でソバを推奨。

第3章は「何を食べるか」だけでなく「どう食べるか」。

まず田淵式に“絶対”はなしが前提。

食事術を取り入れることで生活習慣を変えるストレスを甘くみない。ゆるやかに、が基本。

ながら食べ、早食いはNG。また骨盤を立てることで食べ過ぎは抑えられるという。

田淵式に禁止食材はないが、できるだけ加工食品はNGの方向で。どのように製造されているかが不明のものは避ける。

第5章は、夜の「性活」が楽しくなれば、朝も疲れなく快適になる。

アルコール厳禁という健康法も多いが、田淵式では飲酒はOKとなる。

いよいよ著者の職業的に期待されるセックスと食生活の章だが、ファンサービス的な内容はなし。

人にとってセックスは重要であり、重要なものが健康と関係がないわけがない、と提言。

著者自身、食生活の見直し、元気に撮影に挑めるようになり、あらゆる面で生き生きと過ごせるようになったという。

まず、田淵式ではアルコールはOK。ただし、自身の適量を知る。

おススメは赤ワインで適量なら勃起に影響なく気分が高まる。

またビールなど冷たい飲み物は性欲を抑制(体を冷やすので)する。

セックスに効くのは肉ではなくその“脂”。カルビもウナギもOK。野菜であれば、ネギ類、ゴボウ、山芋などの根菜を推奨している。

コラム的に著者おススメのボッキメシ(勃起をうながすメニュー)を紹介している。

同書では厳禁食材はほぼなく、絶対にコレをしなくてはいけない、というルールもない。

ゆるやかに、できることから、でOKというのが気楽でいい。

重要なのは、田淵式基本の1日を8時間で分けた排泄(はいせつ)、食事、消化の時間をできるだけ守ること。

研究者ではないので、最近やたらと重視される科学的エビデンス(根拠)はない。ただ、田淵式を取り入れることで体調がよくなった、変化、を意識することが大切。

いい性生活の前には、まず健康ありき、ということだろう。


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