【全文掲載】男性の健康と幸福を語り合う「男塾」第4回《テストステロン補充の最新情報》#05
西沢:健康医療アナリストの西沢です。私はそもそも日経ヘルスという、どちらかと言うと女性の読者が多い雑誌をやってきたんですけれども、堀江先生のお話を伺うにつけ、やはりちゃんと男性のことを考えないといけないと。
自分も含めていろいろと勉強させていただきたいと思います。ぜひ皆さんと一緒にですね元気になっていきたいと思います。よろしくお願いします。
佐々木:はい。夕刊フジの佐々木です。先ほど先生の説明の中で、DANTESという名前が何回か出てきましたけれど、この6月に夕刊フジの2番目のサイトとしてですね、男性の健康と医療に向けて必要な情報を提供するサイトとしてDANTESを作りました。
DANTESという名前ですが、その名の通りDANは男性のDAN。TESはテストステロンのTESということで、今日はまさにそのメインのテーマですね。テストステロンの補充療法ということでお話しいただけるということで、また先ほどのお話を伺ってて改めて分かったことというのもございましたので、これからさらにお伺いしていきたいと思います。
堀江:よろしくお願いします。お聞きいただいてる皆さまからもいろいろなご質問があると思うんですね、ぜひYouTubeのほうにお寄せいただければ可能な限り答えていきたいと思います。よろしくお願いします。
西沢:先生。女性の雑誌をやっている立場からするとですね。例えば普通に海外では使われている低用量ピルとか、更年期の女性に対するホルモン補充療法ですね。HRPと言われる、普通に世界で行われてるものの利用率が日本では数%しかない。ある意味、異常な環境にある国なわけですけど、テストステロンに関しての先程の先生のご発表を拝見していたら、2010年あたりからいろいろな研究が出ているんですよね。ということは、つまり他の国ではちゃんと男性のそうしたホルモンのバランスの崩れによる不調とかに対して、こうした治療が行われてきたということだと思うんですけど、日本は男性に対するテストステロン治療が海外に比べるとまだまだ広がっていない。
堀江:これは世界で恐らく日本だけなんですね。すごく面白いと思うんですけれども、比較的日本に近い国と言えば台湾とか韓国ですが、そこではホルモン補充療法はかなり行われているんですね。 しかし日本は恐らく年取ってきた人がいろいろな欲があるのはいけないと(考えている)。例えば「老いらくの恋」じゃないですけど、年取って(まで恋するなんて)みっともない、とかですね。
なんか年取って何かしらに貪欲であることはみっともないことだと。年取ったら枯れて、庵なんかに座ってね、無念無想が良いという発想が僕はあると思うんですよ。今でも、例えば高齢になって不幸にしてパートナーが亡くなられてね。新しい恋人を80歳の方が得たとしますよね。
だけど、その子供の人は決して良く言わないこと多いと思うんですよね。だけどアメリカとか海外ではそういうことはまずなくて、普通は祝福される。この違いはなんだろう?というのがやはり非常に面白いと思いますね。
西沢:そうですよね。その日経新聞なんて失楽園が掲載されているときがホント部数も伸びるわけですよね。
堀江:そうです。
西沢:なのに、もう少しフランクにと言いますかね、そういった環境を受け止めていけないんだろうなっていう。なんかちょっとこうすぐ内に籠っていっちゃうというか。
堀江:ちょっと脱線しますけどね。朝にテストステロンが高いって大事なんですよ。失楽園も朝刊に載っていたんですよね。皆さん、朝それを読んで「よしっ!」っていうかね、バーチャルな妄想の中で(笑)。あるいは週刊誌でも週刊現代とか週刊ポストって、前はいきなり朝から、月曜日の朝からですね、そういうグラビアとかを投じていましたね。あれを見て皆気合を入れて会社行っていたわけですよ。
西沢:やっぱりその元気に朝立ちをして、そういったものを見て元気に出勤するというのは正しい男子の在り方なわけですよね。
堀江:そうです。ただ、それまでは当然だったことをしなくなっちゃうわけですよ。どこかの段階で。早い人は30代でもいらっしゃるんですが。そうすると今の日本だとアウトになっちゃうんですよ。戦力外になっちゃう。 海外はそういう人もサポートしましょうと。それだけでなく、それ(=テストステロン)を高めていきましょうというのが海外なのに、なぜか日本はそこ切り捨てようとしてるんですね。 そこは日本と海外の大きな違いで、これはどうしてなのかなっていうのが永遠のテーマですね。
西沢:そうですね。例えば、そういった状態で男性が元気がなくなると、精神科にでも行って来たらどうだとか、心療内科でも行って来たらどうだとか、例えばそんなふうに言われたりするじゃないですか。では、本当にそういうところに行って、今日先生にご説明いただいたようなですね、治療を受けられるのかって一層不安になってきたわけですよね。
堀江:うん。例えば今混同されてるのは、うつ病ってありますよね。うつ病というのは調子が悪いものの典型的ですけれど、これには2つあるんですね。 一つは自分の置かれている環境に全然関係なく、うつ病になる方っているんですよ。こういう方は一つのリズムで急に元気がすごくよかったり、あるいはしばらくすると今度はすごく落ち込んだりということを繰り返す。あるいはうつ病だけとか、元気が良い躁状態だけ、という方もいますけれど、こういう方は周りの環境とかパワハラとかに関係なくうつ病になるんです。
きっかけになることはあるかもしれませんが、そういう人と、ストレスが原因でうつ症状が出てくるのはちょっと違うんですね。我々が診ていますと、抗うつ薬を投与されても良くならない人って結構そういう周りの環境によるうつ症状の人というのは、いくら抗うつ薬飲んでもあまり立ち上がってこないというか。一番いいのは元凶のパワハラ上司を退けることですが、 実はその段階でテストステロンが下がっちゃってる人って結構いるんですよね。
佐々木:でも、同じうつでも、今「コロナ鬱」ということが心配されていますよね。実際に起きている部分もあるんでしょうけれど、これからさらに酷くなる恐れがある。これはなかなか環境を変えるってことはできないですよね。
堀江:もう一つ、テストステロンを出すのは先程ちょっと話したんですが人に評価されるって大事なんですね。人に認めてもらえる。いろいろな認められ方がありますよね。仕事のパフォーマンスで認められるというのもあるし、飲み屋で「ちょっとそのネクタイ素敵ね」 なんて言われるのでもいいですよね。けれど、人とのインタラクションが少なくなってくるとテストステロン上がるチャンスってあんまりないんですよ。
若い方はそれでも良いんですよ。テストステロンがある方は、ずっとテレワークでもあまり問題ないんですが、今問題になってるのは、特に40~50代ぐらいの人がずっとテレワークで、「参った、やる気がしない」という人。 しかも太っちゃったという人が結構いるんです。これはテレワークで家にいて運動不足だから太ると思ってるんですけど、それもあるかもしれないけど、実はテストステロンがかなり下がっている。 そうするとイライラしてくるんで奥さんと喧嘩しがちになるんです。そういうコロナ鬱が、いますごく多くなっている。
だからそれが皆とにかくせめてオンラインでも飲み会やろうぜ、となる。人間の気持ちとして、バーチャルでも三密が欲しいんですよね。そういう状態なのかなと思います。
佐々木:あんまり夜も出歩かなくなりましたよね。例えば今、新宿とかね渋谷とかその辺りの駅で夜の10時過ぎると、如実に年齢差っていいますか、40代以上の人を見かけない。20代と30代、あるいは10代ばっかりみたいな状況になっていますけど、これまた外に出ないということは大きな影響でしょうね。
堀江:面白いのは、やっぱりヨーロッパの人たちというのは基本的にテストステロンが高いんですよ、我々アジア人よりも。そして高い人たちというのはやっぱり街に出ていきたいんですよね。 日本の場合でも、若い人は街に出ていきたいというのと似てますね。そもそもアジア人というのはテストステロンがやや低めなんですけど、特に中高年になっていくと低めだから意欲が出なくなっちゃうし、感染の不安もあるからよけい外に出なくなる傾向があるんだけど、それが悪循環を生んでいるという気がしますね。
西沢:コロナの間に認知症の人が増えたという情報があったじゃないですか。あれもやっぱり、そういう状態の中でテストステロンが下がっていくというのが男性の認知症の進行に何か(影響がある?)。
堀江:もちろんです。ものすごくある。女性にもです。女性もテストステロンが下がると認知症が悪くなるんです。テストステロンは友達と会っていないと下がっちゃうんですよ。実は同じぐらいの年齢の方々と会う分にはあんまりコロナのリスクって無いんですよね。コロナ発生当初の笑い話で、ずっと家に居るお年寄りが15分おきに手を洗っているというのがあった。誰にも会わないんだからそんなに手を洗わなくていいだろうと思うんだけど、「テレビでそう言ってるから」と。
手を洗いましょう、とにかく手を洗いましょうと(テレビは言っていた)。手がふやけちゃって大変ですよね。笑い話じゃなくて、本当にそういうこと多いんですよね。今でも80代は本当に家から出ない人が多いですよね。だけど、それは逆の意味で寿命を縮めますよね。
西沢:そんな意味からも、先程先生がお話になられていた唾液テストでテストステロン量が分かる。あれはぜひ受けてみたいと思うんですが、例えば身近にこいつちょっとやばいよなって人に「測ってみて」と言いたいんですけど、そんな素晴らしい検査が今まで全然受けられなかったんですね。
堀江:これは医療ではないんです。唾液検査というのは医療的な判断をすることには使えないんですね。ただ、例えば自分が1日のうちのどの段階でテストステロン下がってるのかなとか、逆にこういう所に行ったら、こういう物を食べたらテストステロン上がるとか、あるいはジムとかですね。それは測れるようになる。私も20年ぐらい研究していたんですが、それがかなりある程度できるようになってきたということで今DANTESさんとも相談しながら多くの人に受けられるようにしたいと考えています。今のところは私のところしか(設備が)ないので、そういうように考えています。
西沢:今日、これ聞いてる方はすごくお得ですね。
堀江:今後、DANTESをちょっとフォローしていただいて、まずは熱心な方で、ウェアラブルでエクササイズするとか何かトライできる方にはモニターとしてやってもらおうかなと。そういうご希望の方がいれば、DANTESに問い合わせをお寄せいただければと思います。
佐々木:そうですね。DANTESでまずお問い合わせを受けようと思っていますが、その前にまずモニターの方々にやってもらってですね、実際どういうような時に上がり、どういう時に下がるかという、そういった効果を調べて、堀江先生のこれまでの知見も併せてですね、例えば将来的には企業単位でそういったテストを導入して、社員のテストステロン値を上げるというか上がるような環境に持っていくということが今後いろいろんな方面でテストステロン値が使えることに繋がるんじゃないかなと考えています。
堀江:ありがとうございます。まあ食べ物でもね、こういう食べ物を食べるとテストステロンアップするとか、面白いですよね。 今ご質問いただいていますけど、まず最初のご質問は先程テストステロン補充という話をしたんですが、補充をすると我々の体の中、要するに睾丸でテストステロンが作られなくなってしまって、1回始めたらずっと補充しなきゃいけないんですかという質問がありました。強い治療、今の注射治療もそうなんですが、あまりに強い治療をすると確かに精巣の機能がダウンしてしまいます。
逆に言うと、エナルモンデポー注射を頻回にするとこれは避妊薬になっちゃいう。精子を作れなくなっちゃうんです。そういう意味でもゲル剤の方がそういう危険が少ないという可能性があります。それから免疫力との関係ですね。
「アンドロゲン遮断療法」というものがあります。前立腺がんになった人のテストステロンを完全にゼロしちゃう治療で、効果があったということですが、これは2つの側面があります。
1つは、コロナウイルスが体に入ってくる時にはレセプターという物について入って来るんです。このレセプターというのはタンパク質なんですが、これはテストステロンが全く低い人はすごく減っちゃうんです。ですから前立腺がんの治療で使うホルモンを遮断する薬をするとレセプターの数がグーンと減るので、コロナにかかる率は5分の1以下になると言われています。 ただ、我々のほとんどの人は前立腺がんじゃない。こういった治療を受けていないわけで、先ほどお話ししましたように、通常のテストステロンのレンジではウイルスのレセプターというのはあんまり関係がありません。
そのぐらいなので、コロナにかかった場合にはむしろテストステロンが高い人の方が免疫力が高い、重症化しにくいということになります。逆に前立腺がんの治療をして、ホルモンがゼロに近い人はかかりにくいけれど、もしもかかってしまうと悪くなるということになります。
そういった質問が今ありました。テストステロンは病気とも関係あるんですが、我々の生活の質とか楽しさとか健康、幸福度にも関係してくるところがあると思います。
西沢:先生、私なんかはちょっとお酒を飲みすぎちゃうとぐったりしますが、そういう時というのはテストステロンも下がっちゃってるわけですか。
堀江:お酒はねやっぱり下がる。ただ、面白いんですけど、ちょっと飲むと上がるんです。
西沢:過ぎたるは及ばざるがごとし、ってことですね。
堀江:ちょっと飲んで酔っぱらうと、少し抑制が取れたり、Hな気分になる人もいますね。だけど、かなり飲むと下がりますね。
西沢:他にも過ぎたるは及ばざるが如しのようなテストステロン下げちゃうものはありますか?
堀江:エクササイズですね。マラソンをすると、てきめんにテストステロンが下がります。ものすごく下がる。 プロフェッショナルになるとか、本物の大会に出るのでなければ、僕はマラソンのような運動をする人はテストステロンを打ったほうがいいと思いますね。走り終わったら。ものすごく下がってるんですよ。そして下がる度合いに応じて怪我もしやすい。 マラソンをやったり、練習で怪我される方というのは大体がテストステロンが低すぎです。
ご自身でもテストステロン低いと分かる人もいるんです。運動のしすぎというのが今、問題になっています。運動中毒というか、そういう人はすごくテストステロン下がっちゃって、逆に心筋梗塞とかを起こしやすいということが問題になっています。
佐々木:スポーツの世界、スポーツ選手とか、あるいはトレーナーの人たちのテストステロンに対する意識はどのぐらいあるんでしょうか。
堀江:これね、極めて無いんですよ。
佐々木:ないんですか。
堀江:テストステロン=ドーピングと思っちゃっているんですね。もちろん、足すことはドーピングなんですけれども、実は最近の大学生でも、これは早稲田大学の人間科学部の教授がお調べになっていますが、結構若い大学生でもテストステロンがぎりぎりの値になっちゃう人が結構多いんですよ。陸上競技とかですね。
西沢:アスリートで本来必要なテストステロンが下がってる人たちが補充ができない場合、どんな方法をとればいいのでしょうか?
堀江:これはオーバートレーニングになっているってことですよね。
西沢:つまり、運動をやめるしかないわけですね、その場合。
堀江:運動の強度を少し減らすしかないですね。後は心のプレッシャーが無いかってことですね。
西沢:これ、俗説かもしれないですけど、玉ねぎを食べるとテストステロンが上がるとか言われますが、日常の中で、例えば食べ物とかで、ほぼ確実に上がっていくよといった、都合のいいものはないですか?
堀江:においが強いものは上がる、と言われてますよね。
西沢:それは良い悪いにかかわらずですか?
堀江:にんにくとかネギとかですね。
西沢:ああ!
堀江:だから、そういう物はお坊さんやお寺で禁止されていますよね。においが強いものは。あまりに元気になってしまうということが修行の妨げになることがあるかもしれないですね。 それから、とろろのようなものも上げますし、わりと有名なものではカカオですね。カカオ72%とかのチョコレートは結構いいですよね。
佐々木:チョコレートはそれ以外でも、血管とかその辺りの効果も言われてますけどね。
堀江:ポリフェノールですから、まさにそのアンチエイジングというか、体の錆を落とす抗酸化の作用が強いですよね。ただ、食べ物で上がるよりは「そのネクタイ、素敵ね」と褒められるほうが上がりますね。
「shall we ダンス」という映画がありますよね。僕はあれが一番わかりやすい映画だと思うんですけど、会社や仕事に打ち込めない時に、ああいうダンススクールに入って運動とちょっとした恋心と仲間と競争をする。コンテストに出る。これはテストステロンが上がる要素すべてを盛り込んでいる映画なんですよ。
西沢:ダンスみたいな完璧な密着プレイってのは、いまの三密の中では…
堀江:どうなっているんですかね。マスクしながらされてるんですかね。
佐々木:離れた型を生み出しているらしいですよ。くっつかないでやる、みたいな。
堀江:マンボみたいなちょっとお互い離れて。
佐々木:そうそう、お互い単独で踊るみたいなね。
堀江:それじゃタンゴはダメですね。
西沢:それが一番上がりそうですけどね。
堀江:それは上がる。上がっちゃって周防監督もその後、草刈さんと結婚されましたけどね。
佐々木:そういうことですか(笑)
堀江:あれは上がる要素すべて網羅してる映画じゃないでしょうか。
佐々木:例えば今、企業の間で社員同士で褒めるっていう、私なんかどうなのかなって思ったりするんだけど、でもそれが特に新入社員とかのやる気を上げるんだということで、会社でわりと戦略的にやっているところがあるんですけど、これは新入社員だけじゃなくてむしろ、テストステロンが落ちてきている中高年の男性社員とかに有効なんじゃないかなっていう気もしましたけどね。
堀江:そうなんです。中高年が増えてくると落ちてる人同士がお互いけなし合ったり、足引っ張り合ったり。日本の組織にありがちですよね。
佐々木:(笑)。私があんまりウケると自分の会社のことだと思われてしまいます。
堀江:いえいえ、どこもそうだと思うんですけど。だけどね、お互い褒めるというのがなかなか難しいんですよ。難しいんだけど、アメリカではもうかなり口酸っぱく「とにかく褒める」という方向にいっていますよね。教育の現場も、褒めてテストステロン出させるようにしている。日本の場合はどちらかというと「規則、規則」とか「ルールから外れるな」と。テストステロンというのはその人の個性を発揮するホルモンなのですが、日本は「群れから外れるな」という。目立つ釘は打たれるじゃないですけどね。コロナの時の自警団じゃないけれども、そういう文化はあるかもしれないですね。
佐々木:先ほどの説明の中でもありましたけれど、昔は55歳定年で、実際に平均寿命も短かったから定年して数年で亡くなったりしていたんですけど、今は70歳定年と言われる。
実際のところは60ぐらいで辞めて、そこからさらに15年とか20年ぐらいのいわゆるフリーの期間というのが出てくるわけですけど、これではますますこの期間に自分を高めていくことが重要になるんじゃないかなっていう気がします。
堀江:これは大変ですよね。90歳って全然まれじゃないですから。少なく見積っても80歳ですか。この何十年間ってすごく長いですよね。 やはり、こういう(テストステロンの)マーカーを使ったり、そんなにお金を掛けないでテストステロンを上げて、運動のパフォーマンスや意欲を上げ、自立した人を増やしていかないと若い世代にどんどんどんどん負担が掛かってしまうと思うんですね。
西沢:大分時間も差し迫ってきましたが、おそらく今日の先生のお話を伺って、ぜひ自分のテストステロン測ってみたいなとか、今度先生が出されるテストステロンゲルとか試してみたいと思われる方もいらっしゃると思うんですけど、 その方々が身近でまずノックしてみる医院というのはやはり泌尿器の先生のところですか?
堀江:泌尿器科というのは、「泌」というのは分泌の泌なんですね。秘密の秘じゃないんですよ。分泌するという「泌」と「おしっこ」。要はホルモンを扱ってますよということです。後はおしっこを作る臓器ですね。あるいはおしっこの通り道。この2つの領域が合体したんですよ。ですから基本的には全国の泌尿器の先生方。
西沢:で、いいわけですね。
堀江:ですね。ただ、これは病気を診断するという事です。今後はDANTESなどを通じて「病気じゃないんだけどホルモンの値がどうなっているか知りたい」ということが広まるのではないかと思います。 今は「病的に低いです」ということは分かりますけど、自分のライフスタイルとの関連ということまではわからないし、これは医療ではない。これから広まっていくかなと思っています。
西沢:医療じゃないけど相談したい時に行ける先生方というのは、堀江先生が理事長をやられているメンズヘルス医学会に属されているような先生方のことですね。
堀江:そうです。メンズヘルス医学会にはそういう先生方が入っています。医学会のサイトをご覧いただくと、どういう先生が所属しているのか一覧になっています。テストステロンの治療認定医も一覧がありますので、そういう医院でご相談いただけます。これは遅くとも来年度の4月までには完成の予定です。
西沢:ちょっと安心してきましたね。
佐々木:日本で病院というと「治療するところ」というイメージがある。ただ、海外に目を向けると治療だけじゃなくて自分の体をメンテナンスするというような意識で病院に行かれている。それを日本も、特に日本の男性にですね、そういった意識を持ってもらいたいと思い、DANTESを作ったのです。
堀江:まさにそうです。遠隔医療がかなり本格的にスタートしてきても、実際に診察しないと分からない分野ってありますよね。 例えば、しこりとか皮膚の色調など。皮膚だったら、まだ写真でわかるかもしれないけど、実際に診察して触らないと分からないご病気ってあるわけです。今日お話しした内容というのは、唾液を送ってもらって後症状を言ってもらえば、「これはちょっと低めですね」などと分かります。ですから、遠隔医療や健康相談ということでも可能じゃないかと思います。
西沢:先生、一つご質問がきています。筋トレや食事、睡眠など、何もやる気が起きない状態でもテストステロンが劇的に上がるケースはあるのか?という質問です。
堀江:テストステロンが低くてやる気が起きない時はどうするかというのは、先ほどお話したような補充療法で上げることはできるんですが、それも難しいようなら、とにかく友達に褒めてもらう。 友達です。友達がいるということが一番大事。友達がいない場合は、テストステロンをゲルで塗ってもらうしかないですね。そうじゃなければ、スナックでもいいですよ。誰か自分を褒めてくれる人。キャバクラでもいいです。
西沢:褒めてくれそうですね。
堀江:そうなんです。キャバクラといのはそういうためにあるんです。褒めてくれるためにあるんです。 だけど余計な気を起こしちゃいけないんですよ。そこにも行けないということになると、それは病気の可能性があるので、きちんと診断してもらったほうががいいかなと思います。
佐々木:これは治療なんだ、と言ってキャバクラ行く人がいるかもしれません(笑)
堀江:みんな、知らないうちにキャバクラでテストステロンを上げて家に帰っているんですよ。キャバクラで補充して、また仕事頑張って…というわけですよね。 そういう価値があるから高いんですよ、キャバクラは。価値がなければ安いんですよ。 逆に良くないのは、筋トレをやると体にいいと思い、つらくてもやるということ。それは良くないです。 あるいはジムに行くのがつらいとか、走るのつらいとか。でも、「走らないければダメだ」と思うのは逆に健康に良くない。それはやらないほうが良いです。
西沢:無理なことはやらない。
佐々木:総じて正しいことをやるというか、楽しんでやるというか。
堀江:考えなくてもいいんですね。走ってる間、何にも考えず頭を空っぽにして走れるとか。筋トレとかもそうですね。つらかったり、いろいろなことが頭に浮かんでいるのに走るというのは、かえって逆効果かなと。かえって疲れちゃって、テストステロンは下がっちゃいます。
佐々木:前回のマインドフルネスと同じですね。
堀江:運動もね、一種のマインドフルネスじゃないかなと思うんですよね。ひたすらバット振る、とかあるじゃないですか。ひたすらの時って何も考えてないでしょ。それが良いんじゃないかなと思うんですよね。 ひたすらの時間があるなら、あまりテストステロンの不足を心配する必要はないです。あとはやっぱり友達ですね。
西沢:DANTESにそういう男たちが集まってきて褒め合う場とかを作っていただきたいです。
佐々木:そうですね。
堀江:焚火を囲んで皆で褒め合うとか。
西沢:焚火を囲んだ会っていいですよね。
佐々木:まさに男塾という感じになりますので。
堀江:もし、そういうご意見のある方は、ぜひお寄せいただければと思います。 だいぶ時間も過ぎてまいりました。今日はテストステロン補充療法ということで、駆け足でしたけれど最新の情報のお伝えしました。 聴いていただいた皆さんの元気に少しでも繋がれば幸いだと思います。西沢さん、佐々木さん、感想ありますか?
西沢:やっぱり、なかなか褒めてもらえないな俺、って思って(笑)。それはやばいな、友達いないのかな、と思ってじっと手を見たりもしたんですけれど、でもこうして今日お話を聞いただけでも元気になったんです。三密で会えなくても、こういう所に皆さんもぜひお聞きにいただいたり、どんどん発言していただいたりしてね。 三密がダメな時代ならではのコミュニケーションで、皆で元気になっていければ良いなと。その方法も自分なりにも考えていきたいと思いました。
佐々木:男性というのはコミュニケーションが基本的に下手だし、しかも年齢を重ねるとますます意固地になる。そこから新しい友達を作るなんてなかなか難しいところがあるんですけれど、テストステロンとか体のことだけじゃなくて、これからの長寿社会の中でどうやって生きていくか、これからの10年、20年を一人っきりで生きていくのか、といったことも考えないと、お先真っ暗になってしまいますね。適度にテストステロンの補充をしながら、いろいろな方法を我々としても出していきたい、提案していきたいな、と思いました。
堀江:ありがとうございます。次回は11月18日の第三水曜日ですね。午後8時から、皆さんご関心があると思います「ビタミンD」。コロナの予防に今最も役に立つと言われていますビタミンDと男性ホルモンをテーマに、ビタミンDの研究の第一人者である満尾クリニック院長の満尾正先生。 本当に私も長年いろいろご指導を受けています満尾先生から最新の話題を頂戴したいと思います。
今日は夜遅くまで皆さんありがとうございました。
これで男塾第四回を終わりたいと思います。失礼します。
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