テストステロンを高める「バーベル・スクワット」のやり方
本連載実践編の最初に自重によるスクワットを紹介しましたが、スクワットはとても奥が深いトレーニングです。例えば、足のスタンス(幅)を変えることで、効く部位(ターゲット)が変わってきます。そこで今回は「テストステロンを高めるスクワット・バーベル編」として3つのスタンスをご紹介します。
①ミディアムスタンス
ミディアムスタンスは一般的に広く教えられているスクワットです。肩幅程度に脚を開き、爪先は軽く外に向けて行います。スタンスには個人差がありますが、自分にとって自然な幅と角度が好ましいでしょう。効く部位としては、太もも全体とお尻。トレーニング頻度があまり多くない人は、まずはここからスタートしましょう。
②ワイドスタンス
ワイドスタンスでは足幅は肩幅の2倍程度に開き、爪先を45度かそれ以上開きます。これも個人差がありますが、ぐらつかない体勢で行うのがお勧めです。腰を丸めず、状態は起こして正面を向いたまま、股を床に刺すようにしゃがみ、内腿がストレッチされるのを感じながら行います。ターゲットは内もも(内転筋群)と、お尻です。
③ナロウスタンス
ナロウスタンスは足幅を腰幅程度にし、かかとと爪先を正面に向けます。腰を丸めないようにし、腿が床と並行になる程度までしゃがみます。これは、ももの前の内側にある内側広筋に効きます。
【やり方】
まずは自重で行います。余裕のある人はバーベルでのスクワットにチャレンジしてみましょう。
トレーニングジムには大小のバーベルがありますが、一番オーソドックスなバーはオリンピックバーです。
ウエイトリフティング競技に使用されるバーですが、一般的なジムにも置いてあります。重さはバーだけで20キログラムあるので、最初はプレート(おもり)を付けず行うことをお勧めします。オリンピックバーではミディアムスタンスのスクワットにしましょう。
【堀江メソッド】
スクワットはテストステロンアップには最強のトレーニングです。まずは、お尻をしっかり突き出して殿筋と脚裏の筋肉のはりを確かめながら行ってください。反動をつけずにゆっくり行うことが大事です。屈伸運動にならないようにしましょう。脚幅を広げて足のつま先を外に向けるときは、脚の内側の内転筋を鍛えることができます。内転筋は中高年で縮みやすい筋肉です。
この記事の監修者
堀江 重郎
1960年生まれ。東京大学医学部卒業。日米で医師免許を取得。国立がんセンター中央病院、杏林大学講師を経て帝京大学医学部主任教授に就任し、日本初の男性更年期外来を開設。2012年に順天堂大学医学部教授に就任。日本抗加齢医学会理事、日本Men's Health医学会 理事長を務める。『ホルモン力が人生を変える』他著書多数。テレビ番組の出演、監修も多数。
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