男性力を高めるマカの王様、日本産の生「ベジマカ」

堀江メソッド筋トレ20220406/ベジマカ

「マカ」というと、サプリメントをイメージする人は多いと思います。マカが入ったサプリを日常的に摂取している人もいるかもしれません。

このマカですが、宣伝文句に違わず、かなりのポテンシャルを秘めています。マカはペルー原産のアブラナ科の植物で、大根、カブ、ブロッコリーなどの仲間です。その根はインカ帝国時代から重用され、生殖能力と性欲を高めるために使用されてきました。大変栄養価が高い野菜なのです。

そのため、ペルー政府は現在、生のマカやその種を海外に持ち出すことを法律的に制限し、輸出できるのは乾燥粉末のみとしています。

ところが、1990年に大阪で開催された「国際花と緑の博覧会(花博)」でペルー代表がマカの種を日本に持ち込んだことがありました。それを購入した日本の農家が30年近い試行錯誤の栽培の末、誕生させたのがペルー産をはるかに上回る栄養分を備えたスーパー野菜「ベジマカ」=写真=です。実は日本産のマカもあるということを覚えておいてください。

さて、マカはエネルギーとスタミナの向上にも効果があると言われています。マカはタンパク質を構成するアミノ酸のうち、アルギニンなどの必須アミノ酸をバランス良く含んでいます。また、食物繊維やミネラル、ビタミンのほか、アントシアニンやサポニンなど多くの栄養成分も含まれています。

その中でもアルギニンには成長ホルモンの分泌を促進することにより、老化を予防する効果があります。成長ホルモンは皮膚や筋肉、骨、血管などをつくる細胞の新陳代謝をコントロールします。さらに、アルギニンは精子の形成にも関わっており、男性の不妊症に対するマカの効果も注目されています。

具体的には「生殖機能を高める可能性がある」という報告が挙がっているのです。当然、テストステロンのアップにも有用と期待されています。

ぜひ一度、マカの効果を実感してもらいたいものです。今後の研究結果についても機会があれば当欄でご紹介したいと思います。

【一般社団法人1UP学会】

男性医療に関する最新医療技術や情報の啓発・広報活動を行う医療専門団体。テストステロン補充療法による専門外来を東京都千代田区の日比谷国際クリニック(http://www.hibiyakokusai.or.jp)で実施している。



【堀江メソッド】

ベジマカは5月ごろから収穫が始まります。ただし、残念ながら栽培量がまだ少なく、手に入れることが難しい食材のため、私も普及活動に力を入れています。ベジマカについての詳しい情報は私が理事をつとめる「一般社団法人ベジマカ協会」のホームページ(https://www.vegemaca.com/)をご覧ください。本文にあるようにマカは栄養価が大変高い食品ですが、甲状腺に問題を抱えている人や妊娠中の人は、摂りすぎないように気を付けてください。

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この記事の監修者

堀江 重郎

堀江 重郎

1960年生まれ。東京大学医学部卒業。日米で医師免許を取得。国立がんセンター中央病院、杏林大学講師を経て帝京大学医学部主任教授に就任し、日本初の男性更年期外来を開設。2012年に順天堂大学医学部教授に就任。日本抗加齢医学会理事、日本Men's Health医学会 理事長を務める。『ホルモン力が人生を変える』他著書多数。テレビ番組の出演、監修も多数。


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