自毛植毛の術後に整髪料は使っていい?美容室は?

2021/06/09 自毛植毛

自毛植毛の術後に整髪料は使っていい?美容室は?

自毛植毛を受けた人の中には、手術後の髪のお手入れについて気になる人もいるでしょう。これまで何気なく行っていたシャンプーや整髪料の使用、美容室でのヘアカットですが、施術後いつから何ができるのでしょうか?

この記事では、自毛植毛後の洗髪のポイントや整髪料の使い方、美容室を利用するときの注意点について紹介します。これから自毛植毛を受けようと考えている人も参考にしてみてください。

自毛植毛後に洗髪はできる?シャンプーの使用について

自毛植毛後、いつから洗髪できるのか気になりますよね。移植毛がしっかり定着するまでは、なるべく頭に触れないほうがいいイメ―ジがあるかもしれませんが、実際は異なります。

クリニックの中には、シャンプーなど手術後の過ごし方について、あまり詳しく説明していないところもあるため、かゆみが我慢できなくなるまで洗髪しなかったという人もいます。

自毛植毛後の洗髪が厳禁なのは手術当日のみです。2日目の夜以降は、傷口を清潔に保つためにシャンプーするのがおすすめです。

シャンプーやリンスの種類は特にこだわる必要はありません。人によっては新しいシャンプーやリンスで皮膚症状を起こすこともあるので、使い慣れたものを使うのがおすすめです。

それでは、手術後の経過ごとの洗髪の有無や、シャンプー時の注意点について紹介しましょう。

自毛植毛後の経過ごとの洗髪法

シャンプーで移植部の清潔を保つことは、感染予防にもつながります。手術後、経過ごとの洗髪のポイントは以下のとおりです。

手術当日

自毛植毛の当日は、傷口を水で濡らすことはできないので、洗髪はできません。手術日の前に洗髪を済ませ、当日はがまんしましょう。

自毛植毛後の3日間は、傷のある頭皮の炎症が続いている状態です。炎症を長引かせないためにも、長時間の入浴や熱い湯船は避けましょう。

手術翌日夜から6日目

手術翌日の夜から1週間は、ボトルスプレーなどで髪を水で濡らしたり、コップに入れたお湯を垂らしたりして、優しく髪を洗いましょう。スプレーによっては強い水流が飛び出てくることがあるので、頭皮に当てる前に手のひらで調整しましょう。

移植部位が多少しみることもありますが、シャンプーを手のひらで十分に泡立て、頭皮に泡をのせるようにして優しく洗います。

この時期、移植したドナーはまだ頭皮に根付いているわけではありません。手術で自毛移植した部分を強くこすると、せっかくのドナーが抜けるリスクを高めます。

そのため、手術後1週間は頭をゴシゴシとタオルで拭くのではなく、ドライヤーを冷風モードにして、髪と頭皮をしっかり乾燥させます。

手術後7~13日

移植した箇所にもシャワーを当てて、シャンプーでこすり洗いすることができます。シャンプーをよく泡立てて、指の腹で優しく頭皮を洗いましょう。

手術から1週間もすると、傷口にかさぶたができてかゆみを感じることがありますが、爪で引っかくように洗わないことが大切です。シャンプーの際に、かさぶたが自然に剥がれるのは問題ありませんが、無理に爪で剥がさないようにしましょう。

シャンプー時に剥がれたかさぶたを見ると、毛がくっついていることがあります。ショックかもしれませんが、手術後はいったん髪の毛が抜ける時期があります。毛根の組織は定着しているので過剰に心配することはありません。

かさぶたや傷跡が目立たなくなる時期など詳しく【自毛植毛でついた傷跡やかさぶたはいつ治る?】にまとめていますので、ご覧ください。

自毛植毛後の整髪料の使用について

自毛植毛後の整髪料の使用について

自毛植毛後に整髪料を使ってセットすることは、身だしなみだけでなく、傷口を隠すという意味でも役立ちます。施術内容にもよりますが、手術後に整髪料で髪をセットすることが可能になるのは早くて1週間後です。

この時期の頭皮は、炎症が治まっていたとしても不安定な状態です。頭皮ケアに重きを置くのであれば、整髪料を使い始めるのは手術の2週間後からが無難です。

手術後1週間目に使用できる整髪料は、ジェルやムースなど頭皮をこすらないタイプの整髪料になります。頭皮をこするヘアトニックなどのタイプは、手術後2週間を過ぎたころから使用しましょう。

ヘアスプレーのように頭皮に摩擦がかからない整髪料に限れば、手術後3日目から使用できます。ただし、ヘアスプレーにはアルコールが含まれているため、移植毛の色素が薄くなる可能性があるので注意が必要です。ノンアルコールの整髪料も販売されていますので、それも検討してみてください。

とはいえ、自毛植毛後の整髪料に注意すべきなのは一定期間まで。手術後1年もたてば、頭皮も安定しドナーも根付いている状態なので、整髪料の種類や成分にそれほどこだわる必要はありません。

また、これまでに紹介した内容は、あくまで移植部位の髪を対象にしたものです。自毛植毛と関係ない部位の頭皮は、これまで通り整髪料を使用できます。ただし、整髪料の中には髪にこびりつきやすいものもあるので、軽いタイプを選ぶのがよいでしょう。

整髪料を使用できる時期や種類については、クリニックによっても指示がまちまちなので、しっかりと確認しておくことが大切です。

自毛植毛後の美容室利用について

自毛植毛後、散髪することによって髪の毛が抜けてしまうのではないかと心配する人もいそうです。しかし、自毛植毛の移植毛は手術後10日から2週間で定着します。

なんらかの刺激で抜け落ちても、それが繰り返される刺激でない場合は新しい髪の毛が再び生えてきます。また、ドナーの定着後1カ月から4カ月は、手術の刺激によって既存毛が抜け落ちることもありますが、5カ月から1年かけて再び生えてきます。

自毛植毛を受ける人の中には、手術直前に美容室へ行く人も多いようです。自宅での通常のシャンプーが可能になる2週間以降であれば、散髪も可能です。

美容室では通常、ヘアカットの前に洗髪します。爪を立てて洗われてしまう可能性もあるので、事前に自分で洗髪しておき、美容室での洗髪を省略するという方法もあります。

自毛植毛後の美容室に抵抗がある人も

なじみの美容室があるけど、自毛植毛したことがバレるのが心配な人もいるでしょう。自毛植毛の方法によっても異なりますが、手術から時間がたっても傷跡が分かってしまうことがあります。

スタッフとは気心が知れていて、質問されてもかまわなければ、以前の美容室に通っても問題ありません。美容室に自毛植毛を知られたくない人は、新しい美容室を開拓しましょう。

AGA(男性型脱毛症)クリニックの中には、美容室と提携しているところもあります。自毛植毛後の傷跡や、頭皮・頭髪についての理解があり、入店時にクリニックの紹介であることを伝えれば、美容師から傷痕について聞かれる心配もないので、検討してみるとよいでしょう。

まとめ

自毛植毛の手術当日は、洗髪や整髪料の使用はできません。2日目以降は洗髪は可能ですが、頭皮の状態が落ち着くまで、こすり洗いは控えましょう。

一定期間が過ぎれば通常のシャンプーや整髪料の使用も可能ですが、詳しい時期や方法については、自毛植毛を受けるクリニックで確認してみてください。

また、自毛植毛後の運動は手術後の炎症リスクを高める恐れもあります。詳細は【自毛植毛術後、いつから運動できる?】にまとめていますので、合わせてご確認ください。

  • 参考文献
    ・紀尾井町クリニック https://www.nhtjapan.com/
    ・ヨコ美クリニック https://www.yokobikai.or.jp/index.html
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